飛騨地方は四方を山に囲まれた土地柄、砂糖の流入が極めて少なく、大変貴重なものでありました。そのため、庶民が楽しむ菓子は水飴や雑穀を使ったものが主流となり、砂糖を使用する高級な上菓子と区別して「駄菓子」と呼ばれました。
長い時間を掛けて飛騨の人々の知恵と工夫の中で、いつの間にか飛騨独自の味や形、色合いを作り出し、一種の見事な「和菓子」としての地位を確立していきました。
炒豆、干栗、くるみ、米、麦、大豆など…山里の恵みを原料として受け継がれてきた伝統の駄菓子は、お腹だけでなく心も優しく満たす、故郷の味なのです。
創業1945年、飛騨高山の駄菓子文化を伝える菓子匠【音羽屋】は高山市有楽町の本店を始め、岐阜県内に三店舗を構えています。
誕生からわずか30年あまりで飛騨銘菓としてその名を轟かせた「飛騨のかたりべ」をはじめとする、古の先人達の知恵と工夫により、生まれ伝えられてきた素朴な菓子の数々。
その他、全国的にも珍しい甘味の無い素揚げの生地に塩を塗した「塩かりんとう」、粒餡の最中に胡桃を粒ごと入れた「特製くるみ最中」なども人気商品です。
かつては飛騨庶民の粗菓であった駄菓子も、数百年の時を経てなお、変わらぬ製法で味わう事ができるという事は、むしろ最高の贅沢なのかもしれません。
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